JAAM日本アセットマネジメント協会

一般社団法人 日本アセットマネジメント協会

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アセットメトリクス 導入事例

アセットメトリクス [Asset-Metrics]

インフラ資産のアセットマネジメントの実践を支援します.

アセットメトリクス[Asset-Metrics] (京都モデル)は現場主義に基づき実際のデータを用いた劣化パフォーマンス評価,ベンチマーキング評価など,アセットマネジメントの継続的改善のための課題を発見する評価結果を提供します.

導入事例

道路舗装の劣化パフォーマンス評価と予算計画の提案
●劣化パフォーマンス評価
舗装における代表的な損傷・劣化事象である,路面に生じるひび割れ,わだち掘れ,段差等を評価する指標として,ひび割れ率,わだち掘れ量,IRI(平たん性)が挙げられます.それらが記録されている定期的な点検データを用いて,損傷・劣化の進行状況を把握することができます. これらの指標を複数回測定することにより,2時点の舗装の状態を把握し,舗装の劣化パフォーマンスの評価に用いるデータを準備します.

導入事例

2回の点検間隔がすべて同じ間隔である場合には,次頁に示す2回の点検データを各損傷ランク別に整理した結果から,前回の路面損種のランク行ごとに総計で除した数値が,マルコフ推移確率となります.マルコフ推移確率をマルコフ過程モデルにおいて用いることにより,現在の損傷・劣化状態が分かっている状態で,将来時点での損傷・劣化状態の期待値,ばらつきが評価可能となります.しかし,点検間隔が異なる場合には,より高度な統計的手法を用いて,マルコフ推移確率を推計しなければなりません.このような状況では,アセットメトリクス独自の技術である,マルコフ劣化ハザードモデルが非常に有用となります.

路面損傷

この導入事例では,上記のデータが獲得されています.例えば,左上の953という数字は,前回の路面損傷のランクが1であり,最新の路面損傷のランクも1である舗装区間が953区間あったということを意味します.この導入事例では,前回と最新の点検間隔が舗装区間によって異なるため,マルコフ劣化ハザードモデルを用いています.上記のデータ,にマルコフ劣化ハザードモデルを適用して獲得した劣化パフォーマンスカーブは次のように描画できます.
この時,舗装の劣化進行に影響のある要因を説明変数に取り入れることで,大型車交通量(舗装の設計では疲労破壊輪数の基準値の区分としてN1~N7の交通量区分が設定されている)や補修工法の影響を考慮した劣化パフォーマンスカーブの分析が可能です.

劣化パフォーマンスカーブ

劣化パフォーマンスモデル

●予算計画

劣化パフォーマンス評価の結果(具体的には,実際の点検データを用いて推計されたマルコフ推移確率)を用いて,将来時点に必要となる補修費用をシミュレーションによって計算することができます.モンテカルロ・シミュレーションにより,マネジメント施策(例えば,どの損傷ランクでどの工法により補修を実施するかといった補修判断基準)ごとに,将来の舗装の状態の変化と,補修費の推移の関係を併せて評価できます.シミュレーションの条件として,予算制約,補修工法・単価,補修基準を設定します.

将来の舗装状態の推移,必要補修費用の推移を算定した例です.

計算条件

MCI(維持管理指数):ひび割れ率,わだち掘れ量,平たん性の3特性による総合評価指標.10が新設,補修直後の状態を表しており,数値が下がるほど劣化が進行し,修繕要否の判断に用いています.

以下のように,道路舗装の将来の管理レベルと補修費用の関係から,適切な管理レベルと年間の補修費用を検討するための分析を行うことも可能です.このような情報を提示することにより,道路管理者のアセットマネジメントにおける意思決定をサポートできます.

  • 現行の予算で推移した場合:早急に補修が必要なMCIが2以下の舗装区間の割合が増加し,50年後にはその割合が40%に達するほど舗装の状態が悪くなる
  • 現状の管理水準を維持する場合:現状の補修事業費用に対して,1.6倍程度の費用が必要となる
  • 目標管理水準を達成する場合:数年以内で基準値以下の箇所を補修し,その後,目標管理水準を維持するために必要な予算を平準化させた例であり,最初の5年間は当初予算の2倍を投入し,その後は現状の補修事業費用に対して,1.8倍程度の費用を投入することにより,目標管理水準が達成できる

分析事例

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