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1月8日 JAAMメールマガジン 第31号

一般社団法人日本アセットマネジメント協会 JAAMメールマガジン 2020.1.8 発行

■今回の記事一覧

  1. コラム「プラントのアセットマネジメント(3)」
  2. 第4回認定アセットマネージャー国際資格検定試験(11月23日開催)の結果報告


【コラム】

「プラントのアセットマネジメント(3)」

前々回は、高経年設備を使用・維持するためのマネジメントの必要性に触れ、前回は、製造業でおこなわれている戦略的保全マネジメントシステム(MOSMS)をご紹介しました。

今回は、製造業における主たるアセットである生産設備の評価指標である「設備総合効率」について触れたいと思います。

製造業では、生産をいかに効率的に行うかを追求するため、生産効率を阻害するロスを徹底的に排除する事が行われています。その為には、効率を阻害しているロスを明確にする必要があります。生産効率を阻害するロスのうち、設備効率化を阻害するロスとして加工組立型の工場の場合、次の7つのロス(7大ロス)があると考えられています。

7大ロスのそれぞれの内容は、
1)故障ロス:故障とは、設備の機能停止あるいは機能低下をいい、突発的・慢性的な故障発生によるロス
2)段取り・調整ロス:現在生産している加工品の生産終了時点から、次の異なる加工品への切換え・調整・試し加工を行い、良品が出来るまでの時間的なロス
3)刃具交換ロス:砥石・カッター等の消耗品の寿命または破損による交換のために停止するロス
4)立ち上がりロス:生産開始時における設備の起動・ならし運転・加工条件が安定するまでの間に発生するロス
5)チョコ停・空転ロス:故障と異なり、一般的なトラブルのために設備が停止したり、空転するロス
6)速度低下ロス:設備の設計スピードに対して、実際に動いているスピードとの差から生じるロス
7)不良・手直しロス:不良・手直しによる物量のロス(不良・手直し品増加)と、手直し可能な不良品を修正して良品とするための時間的ロス
というものです。

設備効率化を阻害している上記の7大ロスをもとに、「設備の利用の度合を示す」指標として日本プラントメンテナンス協会が編み出した指標が「設備総合効率」です。
「設備総合効率」の計算は、負荷時間に対して設備が稼働したロスの大きさを「時間稼働率」、稼働時間に対して速度低下したロスの大きさを「性能稼働率」、不良ロスの大きさを「良品率」で示し、この「時間稼働率」「性能稼働率」「良品率」を掛け合わせたものを「設備総合効率」と呼んでいます。

「時間稼働率」「性能稼働率」「良品率」をもう少し簡単に述べると、
「時間稼働率」は、負荷時間(設備を稼働させなくてはならない時間)に対し、実際に稼働した時間の割合です。
「性能稼働率」は、速度稼働率と正味稼働率から成り立っており、速度稼働率とは、本来設備が持っている能力(サイクルタイム)に対して、実際のスピード差の比率で、正味稼働率とは単位時間内において一定スピードで稼働しているかどうかを示す比率となります。性能稼働率は速度稼働率と正味稼働率を掛け合わせて表します。
「良品率」は、加工または投入した数量に対して、実際に出来上がった良品数量との割合です。

設備総合効率を高めるには、まずは現状を正しく知る事が重要です。設備総合効率の計算式に従い、「時間稼働率」「性能稼働率」「良品率」を算出し、その結果、7大ロスのどこに大きな問題があるかを確認し改善を行います。

 例えば、時間稼働率が低ければ、故障、段取り、刃具交換、立ち上がり等の停止時間の改善が必要であり、性能稼働率が低ければ、チョコ停、速度低下ロス等の改善が必要となります。また、良品率が低ければ、不良・手直しロスの改善となります。一般的には、設備総合効率の数値は50%から60%の値となる事が多く、設備を有効に使う余地は大きいといえる状況です。優れた製造業の工場ではこの設備総合効率を85%~100%近くまで高める努力を行っています。

今回は、設備総合効率と加工組立型の工場での設備面でのロスについて述べました。製造業のおける装置・プロセス型の工場でのロスについては次回ご紹介したいと思います。
(次号につづく)

(日本アセットマネジメント協会理事 中村努)

■【第4回認定アセットマネージャー国際資格検定試験(11月23日開催)の結果報告】

11月23日、「第4回認定アセットマネージャー国際資格検定試験(日本語版CAMA試験)」が実施されました。東京、大阪、福岡の3都市で計77名の方が受験され、27名の方が合格されました。 この検定試験はJAAMがWPiAM(World Partners in Asset Management)と連携して実施したもので、27名の合格者にはWPiAMから「認定アセットマネージャー国際資格検定」の認定証が発行されます。
この27名を加え169名の認定アセットマネージャーが日本で誕生しています。次回は本年の6月以降の実施を予定しております。別途事前対策講習会も実施しますので皆さま奮って挑戦してください。


発行元: 一般社団法人 日本アセットマネジメント協会(JAAM)      
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