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6月8日 JAAMメールマガジン 第36号

一般社団法人日本アセットマネジメント協会 JAAMメールマガジン 2020.06.08 発行

■今回の記事一覧

  1. コラム「アセットマネジメント 四方山話(4)~今後一層重要さを増す「マネジメント」~」
  2. イベント情報
    ○第4回JAAM研究・実践発表会(2020年11月20日(金))


【コラム】

「アセットマネジメント 四方山話(4)~ 今後一層重要さを増す「マネジメント」~ 」

今回は、ISO55001とISO9001など他のマネジメントシステムとの関係を建設コンサルタントの携わる業務環境下で整理したいと思います。
下図は建設コンサルタントが携わっている業務の関係を規格と実務の面で整理したものです。

まず、図の一番内側のエリアに記載している建設コンサルタントにとって最も一般的な業務である「調査、計画、設計」業務を執行する際は、ISO9001による品質管理、ISO14001による環境配慮を規格として利用しています。ISO9001の利用目的は成果物という製品製造プロセスにおける品質管理と言えます。
次に、インフラオーナーの立場から事業全体を眺めると、それらは調査、計画、設計に続き、施工、維持、修繕、更新、除却といったライフイベントで構成されます。オーナーは公共事業であれば国や地方公共団体であり、オーナーは自分の資産から価値を最大限引き出したいと考え、価値の最大化を図るための行動をとります。例えば、数十~数百の橋梁を管理する地方公共団体の場合、それらを対象にした長寿命化修繕計画を策定し、予算を確保したうえで計画に沿って的確な維持や修繕、場合によっては架け替え等を行い、必要最小限の投資で長寿命化を図り、必要な機能を確保して利用者に提供しなければなりません。こうした活動、すなわち「対象とする資産の価値を最大化」するための活動がアセットマネジメントであり、その国際規格がISO55001になります。この図からもわかるように、ISO55001の活動には規格で記述があるわけではありませんが、当然にその活動はISO9001やISO14001も内包したものとなります。
次に、先ほどの橋梁群のアセットマネジメントを実施する方法を考えた場合、特に予防保全の場合は、一件ずつ維持、修繕や更新をその都度発注すると大変な手間になるので、効率的で実効性のある実施方法が必要になります。その実施方法として利用されているのが、包括管理、PPP/PFIなどです。包括管理については我が国でもやっと試みられるようになってきましたが、修繕等については諸外国では資金調達も含めたPPP/PFIで実施されていますが、我が国の取り組みは諸外国の20年以上も前の実績すら超えられず、周回遅れになっていることは私のコラムの第一回でご紹介したとおりです。
包括管理やPPP/PFI等による実施は、路線単位、地域単位などの一定規模でのプロジェクトレベルでの適用になります。ここで、ある地方公共団体が、例えば橋梁の一括更新事業はPPP/PFIでやろう、同地域内のトンネル大規模修繕事業はECIでやろう、道路の日常の維持は包括的民間委託で実施しようと決めた場合、自らの組織体制が十分でないと気が付く場合があります。発注図書の用意ができない、実施中のモニタリングができないなど課題はいろいろ考えられます。そこで必要になるのが発注者側の体制強化であり、その実施方法がPM・CMであり、国であれば事業促進PPPといった事業監理方法になります(上図では一番外側の領域)。
このように日頃実施している設計業務から、事業としてライフサイクルを俯瞰したマネジメントやその調達支援、発注者組織の強化も含め、どれも建設コンサルタントの業務領域であり、相互に関連したものであることが分かります。そして、ライフサイクルを通じた取り組みとなるアセットマネジメント(ISO55001)以降のレイヤーでは、「モノの生産プロセス」の管理だけでは事足りず、時間軸を意識したマネジメントが一層重要となってきます。特に意識が必要なのは、アセットオーナーと目的を共有した取り組み、公共事業においては納税者の視点も含め、納税者+発注者(オーナー)+実施者が一体となって規格を運用する意識とマネジメントが重要だと考えます。換言すると、関係者が共通理解の下で協働することで一層の効果が挙げることができ、その共通言語がISO55001であるとも言えます。
この共通言語であるISO55001に通じていることを証明する資格がJAAMで実施している国際資格、CAMA(Certified Asset Management Assessor)になります。この試験に合格することで個人のアセットマネジメントの知識や理解があることが国際的に証明されます。事業を取り巻く関係者、すなわちアセットオーナー、O&M実施者、投資家、あるいは株主などの組織にCAMA資格保有者が配置されることで、その事業が生み出す価値は常に最適化されることになるでしょう。ISO55001やCAMA資格が公共事業調達で企業としての参加資格や管理技術者要件に設定されるようになりつつある理由もこうした期待、理解が浸透してきているからと考えます。ぜひ多くの皆様にCAMA資格を取得していただきたいと思います。なお、今年のCAMA試験は新型コロナの状況も踏まえ、10月上旬での実施に向け準備を進めております。具体的な日程、実施方法が決まりましたらホームページでお知らせいたします。
今回で、私のコラムは終了となります。お付き合いいただきまして有難うございました。

(日本アセットマネジメント協会理事 水野 高志)

■【イベント情報】

○第4回JAAM研究・実践発表会(2020年11月20日(金))
JAAMでは、アセットマネジメントに関連する研究事例、実践事例等の幅広い知識・知見を、研究者、行政関係者、実務者、学生など多くの皆さまと共有するために、これまで3回の研究発表会を開催してきました。今般、この発表会の名称を改め、第4回JAAM研究・実践発表会として下記のとおり開催することとなりました。

第4回JAAM研究・実践発表会では、従来に増して多くの方にご投稿・参加いただけるよう、企業や地方公共団体におけるアセットマネジメントへの取組み等の実践事例を広く募集します。また、ご投稿いただきやすくなるよう論文のページ数に関する条件を緩和しました。優秀な論文にはJAAM賞の授与を予定していますので、奮って論文投稿、また、ご参加ください。

期  日: 2020年11月20日(金)
場  所: ビジョンセンター田町
東京都港区芝5-31-19 ラウンドクロス田町4F
https://www.visioncenter.jp/tamachi/

詳細情報、お申込みは、以下URLをご参照ください。

https://www.ja-am.or.jp/research_publication/index.html

 


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